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レポート


「山を歩こう!」

今回は「タウンポート的紅葉狩りハイキングガイド」


深まり行く秋を求めて、小旅行をして見ませんか? 本当に暑かった夏が終わりました。
秋になってもずっと暑い日が続いていたのに、気がつけば肌寒さを感じてしまう季節になっているんですね。
今年はずいぶん遅くなってしまったようですが、いよいよ紅葉の季節が到来してきました。秋を彩る楓や蔦は・・・、の童謡じゃないですが、日本の秋の代名詞とも言える紅葉を見に行きましょう!
最近はJRの駅とかにも近郊の紅葉情報とかが表示されていて、本当便利になりましたよね。ただ表示されているのが、紅葉の名勝中の名勝ばかりで、案内されているどの場所に行っても、人がいっぱいでのんびり紅葉を眺めている暇なんてあるのか考えてしまいますけど・・・。
そこで、わがタウンポートでは、ちょっと違った紅葉狩りをご案内させていただきます。 では、タウンポート的紅葉狩りハイキングにお連れしましょう。

今回お連れするのは、京都北山高雄から毘沙門山を上り、北山を下って再び高雄に戻ってくるコースで、歩行時間2時間半、ハイキング初心者でも大丈夫な優しいコースです。

JR京都駅中央改札前のバス停から栂の尾・周山方面行きのバスに乗り、約50分、神護寺で知られる高雄の二つ向こうの栂の尾で降ります。
栂の尾行きバスの終点でも有り、この時期の臨時バスはここを起点にしています。高雄から栂の尾まで自体が紅葉の名勝として知られているところなので、この近辺を散策してみるだけでも十分紅葉狩りになるのかもしれませんが、でも、ちょっと足を伸ばしてあまり人の来ないところで紅葉狩りを楽しんでみようって人は、ハイキングをかねて少し山に入ってみましょう。

栂の尾バス停からさらにバス停二駅分(10分くらい)歩いて毘沙門橋というバス停まで行きます。周山行きバスでも行けるのですが、栂の尾までなら500円なのに、毘沙門橋まで来ると620円かかる。と、お金ことだけじゃなくて、すぐに山に入っていくより、ウォーミングアップをかねて、少し歩いたほうが良いでしょう。ただし歩道がないので車には十分注意して歩いてください。
毘沙門橋が清滝川の支流の毘沙門川の入口。
川を遡上していく沢登りというスポーツの初心者コースにもなっていて、バス停のすぐそばにある3メートルほどの滝から川に入っていきます。
ただ今回は沢登りをするわけではないので、5分程周山方面に歩いて、山手側(左に川が流れていて右のほう)にある、手擦りのついた階段から山に入って行くことにしましょう。

黒い岩の階段を手摺り伝いに上がるとすぐに未舗装の山道になります。
北山全体が杉の名所だということは皆さん周知の事実で、このあたりいったいの山々が植林された杉で埋まっています。
それでも、所々まだ雑木林のようなところも残っていて、杉の濃い緑をバックにして、きれいな葉の色着きを見せてくれます。
あまり険しいところじゃないので、スニーカー程度で十分ですが、落ち葉で滑りやすくなっているところも有るので、足元には気をつけてください。

倒木を何度か乗り越え、くぐりしながら、しっかり踏みしめられた道をしばらく登っていくと、川と平衡した山道に出ます。
滝音も聞こえてきます。
林の下を見ると木々の間に滝が見えるでしょう。
 
この滝は二段になっていて、およそ15メートルの落差があります。
滝つぼまで降りてみて、この滝の流れを見上げてみるのもいいものですが、ちょっと急なところも有りますから、ロープを持っていない方にはお勧めできません。その滝の上で、登山道と川の高さがほとんど同じになります。
沢登りをしている人が滝を登ってくるかもしれませんが、滝を覗き込んで落ちたりしないでください。
そのまま川幅3〜4メートルのきれいな川を横に見て、澄んだ川音を聞きながら歩きましょう。道が川原に入っていくこともあります。
少し危ないかなというところにはちゃんとロープがつけられているので、ロープの助けを借りて前に進みましょう。
川と重なって道跡がはっきりしない場所も有りますが、木の枝につけられたテープに沿って歩けば大丈夫、ちゃんと道があります。
2メートルほどの川幅のところに丸太が置かれているので、それを渡って反対側に続く道を登る。
徐々に川を下に見るよう登って行くと、杉木立の間に大きな滝が見えます。
この滝の下に出る小道が有るので、ここは降りてみましょう。
これが毘沙門の滝で、落差は20メートル。幅の広い明るい滝の下でマイナスイオンを思いっきり吸い込んでください。登りはじめから約30分。ここの川は、川の両脇に茂った木々の色付きだけではなくて、川のせせらぎを聞きながら、小さな滝や、20メートルも有る大きな滝などが見られること。
そして、ちょっと冷たいのを我慢すれば、その滝にでも触れることが出来るってことですね。
水に触れる楽しさを知ったら、来年の夏は沢登りを始めているかもしれませんね。
沢を登って着た人はこの滝(毘沙門滝)を登り詰めて、今度は今回案内してきた道を帰っていきます。
でも今回は紅葉がメインですからここで帰るわけにも行かないので、もう少し登りましょう。
降りてきた道を戻り、少し歩くとまた川と並んだ道になります。
ここで道が広くなります。川と並んで歩くのはここまで。ここで道が二手に分かれていて、左側に行くと川に沿って杉林の中に入って行き、東海自然道に出る林道です。この道では帰るのに時間がかかりすぎるので、今回は右手の開けた道を進みます。
杉の幼木の後ろの斜面にきれいに下枝の打たれた美しい杉木立が道の両側を埋めている。
少し登っていくと舗装された道になりますから、そのまま上へ上へと目指していきましょう。
このあたりはきれいに整備された杉の林で、凛として立っている杉の美しさを感じられるところです。
山の頂に出るまでほとんど色付いた枝葉を見ることもありません。
それじゃ紅葉狩りになりませんが、本当に美しい杉林の中に入っていく細い道と、舗装された登りの道とに分かれ、舗装された方を登っていきます。
坂を登り、ちゃんと舗装されている道に出るので、それを左に折れ、そのまままっすぐ進みましょう。
杉の苗木場が本日の最高地点。そこから下り坂に。
深い緑の杉の間にちらほら赤や黄色の枝葉が見えるところが出てきます。
向かいの山にも鮮やかな紅葉が見られますね。
そんな色付いた山肌を楽しみながら山を下ります。
舗装されていますが、ちょっときついくだりなので、きれいな山並みや、京都市街の眺めを見てゆっくり歩きましょう。
川が道のそばを流れてくるとあと一息。
車が頻繁に走る音がだんだんと大きくなってきて、家影が見え、清滝川の川岸の紅葉が鮮やかに見えると、もう栂の尾。
道路に出てコンクリートから石段に道が変わり、そして周山街道の脇に出てきました。
ここを右に曲がればすぐにスタート地点の栂の尾のバス停。
時間が有れば、川沿いに並んでいる茶店に入り、川のすぐそばにある座敷で紅葉を見ながら、足を伸ばしてリラックスしてみましょう。
おでんやそばで体を温めるのも良し、ビールで疲れを癒すのも良し...
でもここは京豆腐でつくられた湯豆腐と伏見の日本酒で京都の秋を楽しんでみてはいかかですか?


皆さんの周りにある秋をいつもと違う形で見に行ってみてはどうですか。
ほんのちょっとのことで、今までに感じとれなかった秋の趣を
きっと体感できるはずですよ。さあ、皆さんの秋を楽しみに行きましょう!







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