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レポート


「山を歩こう!」

今回は「赤目四十八滝 紅葉狩ガイド」



赤目四十八滝
JR大阪環状線鶴橋駅で降りて近鉄に乗り替える。
大阪の東の方に向かう線は二本あり、一方は奈良に向かう近鉄奈良線で、もう一方が伊勢の方に向かう近鉄大阪線で、同じホームに入ってくる。それに加え、特急や急行、快速、普通と列車の便もまちまちなため、お目当ての列車が来るのを待つ人で、いつもホームは込み合っている。
今日、これから列車で向かう目的地は、三重県の名張のひとつ手前の駅「赤目口」。
昔は、奈良を超えた三重という土地は大阪からは遥か遠いところだったが、今では大阪のベッドタウンになっている。
実際、列車の本数や、所要時間などの利便性からしても十分に通勤できるエリア。
急行で「赤目口」まで一時間余りだが、今回は人の多さに負けて、特急で「名張」まで行き、一駅戻ることにした。
運賃と変わらないくらいの特急料金を払いはしたが、全席指定なのでゆったりとした名張までの40分ほどの時間をすごした。
そして一駅普通に乗り換えて戻った ので、時間的には急行とそんなに変わらないが、体はいたって楽。

駅前からバスに乗れば15分ほどで「赤目四十八滝」まで行けるが、せっかく紅葉狩に来たのだから、のどかな風景の中を歩いてみたいと思い、極楽寺を経て赤目四十八滝に向かうことにする。
 
線路伝いに大阪方面に歩く。 右手に連なっている山がきれいに色づいている。
しばらく歩くと茶色い道案内の看板が出てくるので、それに従って極楽寺へ向かう。

道が平坦から少し登りに成り、やっとハイキングらしくなってきた。
極楽寺への道は曲がり曲がっていくので、 地図で見るより遠く感じる。

駅から30分ほどかけてたどり着いた弘法大師ゆかりの極楽寺は、大きくもない、開けっぴろげの普通のお寺。その境内を通り、案内板にしたがって赤目四十八滝に進む。

 
途中から舗装がなくなり、松葉の降り積もった林の中を歩く。
一旦車の行 きかう道に出て、茶店や臨時の駐車場があるところから、再びハイキングコースに入る。
川を挟んだ道路に渋滞で動けない状態の車が並んでいる。ここからは歩いたほうが多分早いのでは?でもこの道はハイキングコースらしくアップダウンがきつくなる。
キャンプ場を過ぎたあたりから本格的な山道。

 
やっと舗装された道路に出ると、そこまで駐車している車でいっぱい。
坂を下って土産物屋が並ぶとおりを人や車の間をすり抜けて進み、赤目四十八滝入口のサンショウウオセンターにたどり着いた。
300円の入場入山料を払って、オオサンショウウオや世界の両生類等を展示しているサンショウウオセンターの見学もそこそこにして、紅葉の川道に出て歩き始める。
観光地として年中人は多いが、紅葉の時期にはとりわけ人が多くなる。
気持ちだけは川辺の紅葉の下をどんどん歩いていくのだが、現実のところ人が多くて思うように進まない。
あせることもないかと開き直り、川音に耳を傾けながら、のんびりと歩いていく。
原生林が谷を覆うように茂り、それらがきれいに秋色に染まっている下を、整備された遊歩道が通っている。

最初に見る大きな滝は落差15メートルの不動滝で、ここから本格的な四十八滝歩きの始まりになる。
 
茶店でくつろいでいる人たちを横目で見ながら先に進み、川原が開けているところで川辺に降りて昼食を取り、体が冷えないうちにまた歩き始める。
遊歩道は子供から老人まで歩けるように手摺りや柵もあり歩きやすいが、アップダウンも有るし、何より距離がある。
四十八滝の終わりの出会いまで行くのならば、ペースと時間配分を考え、余裕を持って歩かないと、日暮れは意外と早いので帰りの心配をしなければ成らなくなる。
 
八畳岩、千手滝、布曳滝と景観の違う風情を見せる川を遡って行くにつれ、川にかかる紅葉も色の鮮やかさを増してくる。
見上げれば屏風のように広がった断崖が紅葉の木々の間に見て取れる。百畳岩のあたりが入口と出合のちょうど中間地点くらい。

しばらく細い道に行列を作りながら歩いていくと、後半のトップを飾る名瀑、荷担(にない)滝に。
落差6メートルの双瀑のきれいな姿が正面の高い位置から眺められる。
これから先は川の流れを下に見て歩くことが多くなる。

 
アップダウンがきつくなり、赤目口から結構な時間歩いてきたことを思い出してしまう。
落差があり水量も多く大きいが白い流れを見せる上品な流れの琵琶滝を越えて、山に張り付いたような歩道につけられた手摺りを伝いながら上り下りして、やっと激しい流れを見せる岩窟滝にたどり着いた。

 

 

ここから20分ほど歩けば出合に出るが、人が多くペースも遅くなっていて、そこから落合のバス停まで出るには出合からまだ1時間以上かかるし、バスを待つ時間もわからない。
時間もそこそこなので、今回はここで折り返すことにした。
帰りに見る紅葉は色が濃く、来る時に見た紅葉とはまた違った色合いがある。
まだ登ってくる人もいるが、日もだいぶ西に傾いて、遊歩道の賑わいも徐々に小さくなってきている。
下りの道は割りとスムーズに歩け、順調にサンショウウオセンターに戻ってくることが出来た。

みやげ物を物色してバス乗り場に向かうが、時間があれば公共の温泉施設(入泉料1000円)も出来ているので、ハイキングの汗を流して、くつろいで見るのも良いのでは。






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