TownPort Infomation on this site for Japanese domestic market only  JAPAN



レポート


「ロックガーデン」ハイキングレポート

10月のファミリーと初心者向けのハイキングが雨のために中止になってしまいました。
雨の中を歩くのも、それはそれで趣のあるのもですが、暑かったり少し寒かったりと気温が不安定な中、何人も参加する子供に風邪をひかすわけにもいかないので、今回は中止にしました。
その代わりに、10月13日に足慣らしにと登った日本のスポーツ登山発祥の地とも言われるロックガーデンを紹介しましょう。
今では休日には老若男女を問わず六甲山頂に向かう多くのハイカーを迎え入れる場所になっていますが、ここでは六甲山頂には向かわないで、ロックガーデンの頂上とも言える風吹岩までを紹介することにします。


参加メンバー阪急神戸線の「芦屋川(あしやがわ)」がロックガーデンの最寄り駅。
JRや阪神を利用してくる人は各「芦屋(あしや)」駅で降りて、芦屋川を川上に向かえば10分もかからないくらいで阪急の「芦屋川」に着きます。

駅の横を流れる「芦屋川」に沿って歩く。
高級住宅街の代名詞のような芦屋。
その全国ブランドの地名を冠したこの川は、水害防止のためにしっかりとコンクリートの堤防で囲まれているのですが、川を覘けば、意外に水草が茂っていて、魚の姿も見える自然の残っている川です。
家にこもってテレビゲームでもしていそうな高級住宅街の子供たちが大勢川で遊んでいる姿も、意外。自然に触れることが一番の贅沢?
暫く川の西側を歩いて、「高座の滝」と書かれた大きな案内板が出てくれば、そこからは案内板に従って橋を渡り、住宅街の坂道を登っていきます。
周りを見渡せばさすが芦屋と思わせる豪勢な造りの家が多いです。
登りがややきつくなってくる頃に、舗装された道の幅が狭くなってきます。
そこから少し行けば公衆便所が右手に見え、その向こうになにやら賑やかしい居場所があるのがわかるでしょう。
そこがロックガーデン入り口、高座の滝の茶屋です。
路地に入っていくような感じで二件並んだ茶屋の前を抜けると広場。御堂が正面にあり、その隣に高座の滝があります。
赤茶けた花崗岩を滑り落ちる15メートルほどの滝は、昔は修験者の修行の場だったといいます。
水量は多くありませんがしみじみとした滝で、本格的な登山道に入る前の気の高まりを少し落ち着けてくれるようです。滝の横には日本近代登山の開祖でロックガーデンの名付け親とも言われる、藤木九三氏のレリーフが掲げられています。
ここを過ぎるともう当分の間、水の確保ができませんので(六甲山頂を目指す人は途中で湧き水の出ている場所がありますが)少し多い目の水を用意してロックガーデンに臨みましょう。
滝水がくぐる小さな橋を越えて、いよいよ日本登山の聖地ロックガーデンに踏み込みます。登り始めから少しばかり足を高く上げないと登っていけないくらい急です。それでも小学生にもなっていないような子供たちが、親の手に支えられながら頑張って登っていますから、負けないように登りましょう。
ただ頑張り過ぎてすぐにバテることのないように、自分のペースを考えて登りましょう。坂から土が消え、回りに草木の姿が寂しい砂地になってくると、岩場に突入します。
これからはもうハイキングじゃなくて本格的な登山になります。ただ歩くだけじゃなく、手も使って登っていかなくてはいけません。補助のために取り付けられているチェーンや梯子などを使って、バランスをとって登って行きます。
砂地で足元が滑りやすいですから十分注意してください。雨が降った後など足元が濡れている時には、靴底の溝の浅いものでは泥で溝が埋まってしまって余計滑りやすくなってしまいますから、靴底にも気を配りましょう。また、岩場に手をかけて登っていくので、軍手をはめて登るのも良いですね。
林の部分に入ると岩場が一時的に消えて、林が消えるとまた岩場。夏場は日差しをさえぎれる影が少なくて全身を使って登るコースですから、思った以上に汗をかいてしまいますので、水分を十分に取って登りましょう。

急な坂を上り詰めたところに大きな送電用の鉄塔の建つ広場があり、そこが中間ポイントになります。ここまでがこのコースで多分一番しんどいところです。ここまで来て休憩を取っている人が多いですね。

 
 

鉄塔の広場からは岩山の尾根を伝って歩くような感じで上を目指します。眼下にはロックガーデンの岩肌と木々の緑、麓の芦屋の街、その向こうの大阪湾、神戸方面から大阪の市街地までがはっきり見えます。
この休憩ポイントで風吹岩までの行程の3分の2は来ています。そしてここからは今までのような、手を使って登るところもほとんどありません。また、尾根伝いに進みますから歩くのも楽です。
砂地のため滑りやすい道なので足場に注意が必要ですが、ここからは急な岩場がなくなるので比較的楽に登っていけます。
道がなんだか平坦になってきたように感じられると思いますが、それは稜線沿いに歩いているせいで、眼下には神戸から大阪平野までがもう見えています。
大きな岩を迂回するように回りこむと、賑やかな人のざわめきが聞こえ始めます。
少し上に目をやれば、岩の上に大勢の人が腰を下ろして眺望を楽しんでいる姿が見えます。そこが今日の目的地の風吹岩。
このあたりが山の頂の大きな広場になっていて、この日は天気が良かったこともあって、薄霞のかかった大阪平野や芦屋の街並みを眺めながら100人近くの人がここで昼食をとっていました。
ここから北に進めば七曲を経て六甲山頂に出る登山コースですが、今回はこのまま西へ下り、阪急の岡本駅に向かいます。
下りロックガーデンのような岩場と違い、普通のハイキングコースです。途中何箇所か道が別れているところがありますが、一番早く着こうと思えば真っ直ぐに進みましょう。時間に少し余裕のある場合は、少しだけ遠回りして金鳥山の矢印の方に進んで見ましょう。平坦な緩やかなカーブを曲がり、少し薄暗い杉林の中に入って、道の上に落ちた杉の枝葉を踏みしめて歩いてみるのもいいものです。林を抜ければ、風吹岩から真っ直ぐ降りてくる道と再合流します。
暫く行くと公園のような広場に出ます。ここは保久良梅林で、梅林と歩道が一段一段きれいに整備されていて、梅林を見渡せるようにベンチも設けてあり、休憩をするにはもってこいの場所です。梅の花の季節にはぜひとも訪れてもらいたいです。近くには保久良神社があります。
梅林の中の歩道を下っていけばまた山道になり、川に沿って歩くようになります。この川は芦屋と神戸を分ける天上川で、このあたりは川が街中に入るところにある八幡神社にちなんでか八幡谷といわれています。
川のせせらぎを聞きながら歩いていけば程なく民家が見え始め、公園に出て、その向こうに八幡神社があり、境内を入って表道へ抜けると住宅街に出ます。川の上を走る阪急の高架がすぐそこに見えます。高架をくぐり、左に曲がるときれいに舗装された道に華やかな店が軒を連ねる岡本駅前のショッピング街に出ますし、JRを利用する人はもう少し南に行けば摂津本山(セッツモトヤマ)駅に出ます。阪神電車を利用する人は、少し遠いですが、さらに海の方に向かえば青木(オウギ)駅に出れます。
阪急の芦屋川駅から風吹岩までがゆっくり歩いておよそ二時間。風吹岩から阪急の岡本駅まではおよそ一時間くらいです。
交通の便も良く、歩行時間も短いお手軽なコースなので、一度トライしてみてはいかがですか?







ご意見はこちら mail:mail@tounport-japan.com


マーシーの海釣り日記
 
ウォーク&ハイク
 
ギャンブラー“かっちゃん”