3 「海遊館周辺」





USJのすぐ近くにある世界最大級の水槽を持つ屋内型水族館「海遊館」を中心にした「天保山ハーバービレッジ」が賑っています。
大人も子供も楽しめるこの街を、地下鉄中央線の大阪港駅から歩いてみましょうか。





大きな観覧車に向かって歩きます。
海遊館人気で、すっかり「天保山」が定着しましたけど、天保山は古くから客船の発着場だった天保山埠頭の辺りを指す呼び方で、地名じゃありません。大阪港駅のこのあたりは「築港」といいます。
大阪港駅のところの信号も「築港」になっているでしょ。海遊館も含め、海に面した地域は「海岸通り」といいます。この通りに並んでいる商店も元々は客船を利用する人たちを相手に店を構えていたんですね。
観覧車の横にある建物が「天保山マーケットプレース」で、その3階から観覧車に乗れます。この観覧車は直径100メートル、てっぺんの高さが112.5メートルあり、一周15分かかります。
淡路島や明石海峡大橋、関空、生駒、六甲山系までも一望できますよ。少し前までは東洋で一番大きかったんですけどね。大晦日とかは一晩中動いているので、運がよければ初日の出をこの観覧車で見ることが出来るかもしれません。
総合案内所の前のエスカレータに乗ってください。ほら、海遊館やその左のあのホテルまでが広い舞台に乗っているように見えるでしょ。この舞台が「天保山ハーバービレッジ」です。
この施設が出来る前、ここは大阪市の倉庫などがあった場所で、そこを大阪市が中心になって再開発しました。大阪市が行った開発では数少ない成功例ですね。あっ、マーケットプレースの正面入口が此処です。ファーストフード街、ブティック、アクセサリーショップ、みやげ物屋、アミューズメント施設、レストラン、インポートグッズ店などいっぱいお店が入っているので、ゆっくりこの中を散策してきてください。


 


大阪人好みの派手な色彩でしょ。これが世界最大級の水槽を持っている屋内型水族館の「海遊館」です。
入口はあのエントランスビルの方になります。飲食店や海に関係したアイテムでいっぱいのお店がありますからのぞいて見てください。海遊館には、約580種の海洋生物がいますが、中でも5メートルもある世界最大の魚、ジンベイザメはすごいですよ。子供に帰って楽しんでください。
どうでした?ジンベイザメってやっぱり迫力あったでしょ?海遊館の裏手は広場になっていて、夕陽の名所で夕方には大勢の人が集まってきます。
7月には花火、クリスマスのライブ、大晦日のカウントダウンなどのイベントをここでしますから、また来てみてください。
あの中世の帆船みたいなのがサンタマリア。コロンブスがアメリカにたどり着いた船をおよそ2倍に復元したらしいですが、マストは有ってもエンジンで動いています。
昼は50分程で大阪港近辺を、夜は2時間弱かけて舞洲や南港のATC方面まで行きます。夜は船内のレストランでディナーもいいですよ。
あっちはユニバーサルシティーポート行きのシャトル船の乗船場。USJにはほとんどの人が電車で行くみたいで、シャトル船はかなり苦戦しているみたいです。海遊館の表側に戻りましょう。


 


そして向こうの変わった形の建物が「サントリーミュージアム」。ギャラリーとシアター、オリジナル商品とおしゃれグッズをそろえたショップ、レストラン、それからスカイラウンジと、こちらもなかなか見ごたえのある内容の建物です。
ギャラリーは生活に密着した作品をコンセプトに展示をしていて、映画や化粧品などのポスターやチラシ、家庭用品のデザイン画といった普通の美術館ではお目にかかれない身近な芸術を楽しめます。そして世界最大級のスクリーンで巨大立体映像を体験できるアイマックスシアターは、以前は3Dの迫力ある立体画像を見せていましたが、このところはディズニーのアニメ映画を中心にしています。ちなみに6月まで「美女と野獣」をやっています。





裏手の海岸がマーメイドの像があるマーメイド広場で、そこにガラス張りのテラスが広がっていますが、それは「ホテルシーガル」のレストランです。
すべての部屋から海を眺められる、こじんまりとしたリゾート風なくつろぎのホテルで、USJのオフィシャルホテルのひとつです。15階にはスカイラウンジもあります。


一応ハーバービレッジの散策は終わりましたが、せっかくですから「天保山」に登ってみましょうか。
海岸沿いに観覧車のところまで帰りましょう。
マーケットプレースの裏側もきれいな公園として整備されているでしょ。この岸壁には日本丸とか海王丸などの有名な船や外国の客船もよく接岸していますよ。船内を見せてくれる事もあるみたいですから、今度来た時に客船が止まっていたら乗務員に一度頼んでみてはいかがですか?岸壁が途切れていますね、そこから表に出ましょう。
マーケットプレースの一部ですが、あそこの観覧車の真横を見る位置に、吉本興業がやっているレストランバーの「ベイサイドジェニー」があります。
ライブもあれば、プロレスなどのイベントも開かれるエンターテーメントスペースで、よくテレビの収録でも使われています。
大阪港駅からの道の一番奥の大きなロータリーの突き当たりにあるのが、天保山の客船待合室。徳島行きのフェリーがメインでしたが、明石海峡大橋が出来て、皆、バスで徳島に行くようになり、航路も無くなって、この待合室も寂しくなってしまいました。
そして横の公園が天保山公園。きれいに整備されていて、西村捨三の翁像などもあります。



さぁ、階段を登りましょう。この展望台みたいなところが天保山、じゃ、ありません。
ここはこの公園で一番高い場所ですが、天保山はまだ下、見下ろすような所にありますよ。
そこに高い石の碑があるでしょ、あれは「明治天皇観艦所之碑」で、その横に小さな立て札があるの、わかります。
そこが二等三角点の天保山。標高4・3メートルの「日本一低い山」です。







 


リュックを背負った本格的な山登りの格好で記念写真を撮って入る人もいますよ。
その標識に天保山山岳会の「天保山登頂証明書」を発行してくれる場所が書いていますから、ここに来たお土産というか、思い出に証明書の発行を申請してみましょうね。



その向こうに天保山渡船場って書いてある建物が見えますね。
あそこからUSJのある対岸の桜島に人や自転車を無料で乗せて渡してもらえます。


 


公園を南側から出ましょう。
この前にある海遊館風な色使いの大きなお洒落な建物は水上消防署。
この前を通って南に向かいます。
大阪港駅も越えてさらに南に。税関の寮がありますね。
海遊館が出来るまでは海遊館方面よりこちらの方がにぎやかでした。
アーケードこそありませんが立派な商店街もあります。
今でも港湾事業に携わる人も多く、外国の人も多く住んでいる地域です。
築港の小学校と中学校もこのあたりです。


次の大きな通りが、住宅街の「築港」と倉庫街の「海岸通り」を分けていた通りです。
倉庫街のちょっと奥に行くとまだ貨物用の線路が敷かれているんですけど、今では倉庫に代わってマンションがどんどん建ち始めています。ほら、見えてきましたよ、赤レンガの倉庫の並びが。そのまま右に曲がります。
住友の倉庫で、赤レンガで同じ造りのものがこんなに並んでいるのは、もう日本国中探してもそんなにないかもしれませんよ。
此処も今はもう使われていません。そのうちこの倉庫を利用した新しい集客施設になるかもしれませんね。このままあの海遊館カラーのマンションのとこまで行きましょう。マンションのところの交差点を右に曲がってください。大阪港駅の方に行きます。
大阪港駅の一筋手前ですが、この筋の右が港商店街です。休みの日はほとんど店が開いていないのが残念です。


さて、この筋を左に行くと、さっき登った「日本一低い山 天保山」の登頂証明書を発行してくれる喫茶店「山小屋」があります。
今はその店で発行してくれますが、発行する店はちょくちょく換わるので、天保山に行ったときに必ず発行所を確認してください。大阪のアホらしさが感じられる一品ですから、ぜひ、発行の手続きをしてください。
そこでコーヒーでも飲むことにして、天保山散策は終了しましょう。お疲れ様でした。

 

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